カイロス3号機打ち上げ見学イベントにおける宇宙教育活動

2026年3月5日、和歌山県串本町のスペースポート紀伊から小型ロケット「カイロス3号機」が打ち上げられました。串本町は日本初の民間ロケット発射場を有する地域として注目されています。今回の打ち上げは当初2月25日に予定されていましたが、その後3月1日、3月4日と延期され、最終的に3月5日に実施されました。

打ち上げに合わせて串本町では見学イベントが開催され、私が参加している和歌山県宇宙教育研究会も3月1日に田原海水浴場の見学会場でブースを出展しました。和歌山県宇宙教育研究会は、宇宙を題材に子どもたちの好奇心や冒険心、ものづくりの心を育てる宇宙教育活動に取り組んでいる団体です。

今回の展示は、和歌山県立桐蔭中学校・高等学校、和歌山県立串本古座高等学校と連携して行いました。桐蔭中学校・高等学校科学部の中学生16名が説明員となり、ロケットが飛ぶ仕組みのパネル展示や空気ロケットの発射体験などを行いました。体験コーナーでは多くの小学生が空気ロケットを飛ばし、ロケットが勢いよく上に飛び上がるたびに歓声が上がっていました。子どもたちが夢中になってロケットを飛ばす様子を見て、宇宙や科学への興味の入口になればと感じました。

また、中学生が製作した小型ロボットの展示も行いました。これは昨年4月から私が講義と技術支援を行ってきた活動で、既存のロボット設計をベースに、生徒たちが改良を加えながらそれぞれ製作したロボットです。今回の展示では8台のロボットを連携させ、ロボットが順番に声を出して「カイロスがんばれ」とエールを送り、最後に全員で「カイロスがんばれー」と声をそろえるデモなど、複数のロボットによる協調動作のプログラムを披露しました。

完成に至るまでには、設計ミスなどにより思い通りに動かないこともあり、その都度原因を考えて設計やプログラムを見直す試行錯誤を経験しています。こうした試行錯誤を重ねる経験こそが、彼らにとって大切な学びになるのではないかと感じています。

また今回のイベントでは、生徒たち自身がブースの説明員となり、来場者や取材に訪れたメディアの記者に展示内容を説明しました。自分たちの取り組みを多くの人に直接伝える機会となり、生徒たちにとってもよい経験になったと思います。

生徒たちが高校生になった際には、モデルロケットや模擬人工衛星の設計・製作など、宇宙を題材にした活動に取り組む予定であり、私もそうした活動に引き続き関わっていきます。

なお、カイロス3号機は3月5日に打ち上げられましたが、飛行中にミッション達成が困難と判断され飛行中断措置が取られたと発表されています。宇宙開発ではこうした経験を積み重ねながら技術が進歩していくものであり、今後の挑戦が続くことを期待しています。

和歌山支部 山本 三七男(K61)

       写真1 田原海水浴場見学会場での参加メンバー集合写真

   写真2 ロボット展示で生徒を指導している様子、左端;山本(K61)

        写真3 空気ロケット発射体験の準備・テストの様子

写真出典:和歌山県宇宙教育研究会(https://wakayama-space.org/)

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